バスツアーまでのみちのり 実践プログラムのスタート!6/26 オリエンテーション
さあ!いよいよツアー本番です。 ツアーのお客様がどんなふうに楽しんでくださるのか、どきどきです。 今日は地元の方々への内覧会でしたが、どんな感想をお持ちだったでしょうか。気になるところですが、ここで、今日までの道のりを振り返ってみたいと思います。
6月26日「地域づくりとアート実践プログラム」のオリエンテーションが、九州大学大橋サテライト「ルネット」で行われました。二週間前の公開講座でソーシャルアートについて学んだメンバーをはじめ、九州大学の学生、八女市出身者、県外在住の方など、様々な業種、年代の方々が集まりました。
この日は、プロジェクトに参加するアーティストからの話のほかにも、これから深く関わっていく八女市黒木町笠原地区が抱える問題点や現状をゲストトークから学びました。
ゲストトーク1 九州大学芸術工学部准教授 朝廣和夫先生
九州大学で里山保全の実践と研究に携わる朝廣先生からは、イギリスのフットパスを例に里山保全に関するお話を聞きました。フットパスとは、森林・田園地帯・古い街並みなど、地域に昔からある、ありのままの風景を楽しみながら歩くことができる小道のこと。週末になると賑わうフットパスには、その地域の活性化のみならず、都市部と農村部、地域と他地域をつなぐ力もあるそうです。
地方の過疎化や高齢化などにより、森林放棄地が問題になっている日本でも、このフットパスが注目されているそうです。この話から、ただ森の管理をするだけではなく、人が入っていける小道を作るという新しい保全の形を知りました。
ゲストトーク2 特定非営利活動法人 山村塾 事務局長 小森耕太さん
黒木町笠原に移住し、20年続くNPO法人山村塾で活動されている小森さんから、笠原地区の現状について伺いました。
笠原の80~90年代の人が面白い。
地域に認めてもらうには、長い年月がかかる。
人の手で積みあげる石垣の話。
興味深いお話がたくさんありましたが、特に印象に残ったのは平成24年に八女市を襲った大水害のお話しでした。家屋や橋、畑が濁流に飲みこまれました。大変な状況になったとき駆けつけてくれたのは、以前山村塾のボランティアをしていた何千人もの方々だったそうです。
また、復興の途上で小森さんや地域の方々が向き合っている様々な問題(水害後の急激な人口減少、放棄農地、景観の変化など)についても知ることができました。
内容盛りだくさんのゲストトークの後は、グループワークで感想や意見を共有し合いました。
最後には、プロジェクトへの参加申込用紙を提出し、7時間に及ぶオリエンテーションが終わりました。