バスツアーまでのみちのり 7/9,10合宿! 初めての八女笠原
6月にオリエンテーションがあった後、7月9,10日に実際に八女笠原のえがおの森にて、受講生とアーティスト、先生方との合宿がありました。
【7/9 合宿一日目】
霊厳寺~泰心工房~旭座
いろいろなバックグラウンドをもった人たちが、大橋キャンパスに集合。八女笠原までバスで移動しました。お昼前に、廃校となった小学校の校舎を利用したえがおの森に到着。やぎさんがお出迎えしてくれました。
最初に、アートマネジメントの基礎講座を受けました。その後はお昼ごはん。えがおの森の少し上に、地元の農産物を素材として扱うクターデンという洋食屋があるのですが、そこから届けていただいたお料理と、えがおの森で合宿している色々な国のボランティアの青年たちが作る料理がテーブルいっぱいに並びました。会話も国際色豊かです。
昼食後は早速、笠原視察に出かけ、笠原に住む方々から生の声を聞くという貴重な体験をしました。まず八女茶の始まりの地、霊厳寺で八女茶の歴史の話を聞きました。霊厳寺本堂のおもてにあるお茶の木は、中国からお茶が伝えられた時の子孫だそうです(ギャラリーに公開してあるお茶の木がそうです)。
その後、お茶畑や棚田の間を抜けて、泰心工房に向かいました。泰心工房は、霊巌寺と笠原川を挟んで向かいにあります。そこは、家具職人の西岡泰心さんが昔の鶏舎を直して作られたもので、古い建具をうまく使って合わせてあり、笠原川の対岸を望むように建っています。受講生は皆、泰心工房の窓辺に座って対岸を眺め、自然あふれる素敵な空間に酔いしれ、泰心さんの作る、木を生かした素晴らしい家具に見とれていました。泰心さんは、バスツアーの翌週から個展を企画しています。ご興味のある方はこちらも合わせてご覧いただければと思います。
笠原で観た棚田は、丸い石を規則的に積み上げた自然石積みで形作られています。この自然石積みは家族で一つ一つ積み上げたものだそう。自然石を石同士が合うように積み上げるのはとても大変で、家族でそれを行ったというところが印象的でした。
夕食後、笠原の伝統芸能である人形浄瑠璃の舞台裏を見学しました。右手と頭、左手、足、と3人で心をあわせて一つの人形を動かし、いくつもの演目を上演します。こちらも、一つの家族で一座を形成して演じていたそうです。ころころと手動でかわる人形の表情にびっくり!体験もさせていただきました。最初は気が合わずぎくしゃくと人形を動かしていましたが、最後には何とかかんとか動くように…。でも演じるのはなかなか…。舞台裏には人形の頭や人形本体が多数おさめてあります。頭が30!人形は顎をひもで吊って保存してありました。浄瑠璃の台本も、昔ながらの和綴じに筆書きです。
旭座から帰ると、今度は夜のワークショップ。えがおの森のグラウンドに出て、できるだけゆっくりと歩いて五感を研ぎ澄ませ、夜の音を感じました。車通りのない静かな笠原だからこそできるワークショップ。歩みを進めるとどんどん神経が研ぎ澄まされ、ときおり、仲間の受講生が歩み身じろぎする音が聞こえ、カエルの鳴き声が聞こえ、また静寂に戻る空間を全身で体験しました。
この日1日で、たくさん八女笠原を体験、懇親会でまだまだ夜は続いたのでした。